とにかく、こいつは他の奴とは違うかもしんねぇ。
けど、まだ何も確証がねぇ。
俺はその確証を得るためにお化け屋敷に入ったんだ。
入る前の心音の顔。
あれは本気でお化け屋敷が嫌な顔だった。
けど、俺は強引に、確実に入れるように断ろうとしたあいつの言葉を
『俺、小さい頃から大好きなんだよ。お化け屋敷』
そう言って遮った。
本当はお化け屋敷なんか好きじゃねぇ。
むしろ……悲しい思い出があるから嫌いだ。
けど…そんなのを置いてでもこいつの本性を確かめたかった。
なんたって今までに会ったことねぇタイプだからな。
─────────………
確かに、強引に誘ったのは俺だけど。
こいつ、びびりすぎじゃねぇか?
さっきから焦点あってんのか?ってくらい足元はおぼつかねぇし、暑くもねぇのに汗かいてるし、顔面蒼白って感じだし。
まじヤベェんじゃねぇの?こいつ。
そう思って
『お前そんなこえーのかよ。俺のここ捕まっとけ』
そう腕を差し出すけど…。
『い、いえ…。だ、大丈夫、ですから…』
そう言って近寄ってこよーともしねぇ。
コノヤロー、なに強がってんだよ…。
大丈夫っつったって、隠しきれてねぇんだよ。
本当変な女だ。
…けど、これで確証は得た。
こいつはやっぱり他の女とは違う。
さっきのグラウンドで言ってた答えもきっと全部こいつの…心音の本心。
そう思うと、良い奴すぎて今自分がしてる事がガキっぽく見えてしょーがねぇ。
何やってんだよ、俺は……。



