「え、あ…はい。そうですけど……」
「うわー。もう会えちゃった!ってか、すっごい可愛い!!こんな子にも興味無いとかやっぱりどうかしてるよっ」
あまりの元気の良さに圧倒され、言葉を失う。
目の前のこの女の子は、
ゆるくウェーブのかかったショートヘアーにあたしと変わらない背丈、それから整った顔…。
あたしより全然可愛いと思うんだけど…。
「ねー、名前は?」
「柊 心音です…」
「みおちゃん!名前もかわいいね。あたしはねー、」
見たところ1人っぽいし…。
きっと誰かの知り合いなんだろうけど
───────、一体誰の………?
「─────愛実(ナルミ)。お前来たなら連絡くらいしろよ」
「あ、ごめん。心音ちゃんに早速会えてテンション上がっちゃって…!それより私が名乗る前に名前呼ばないでよー。自分で言いたかったのに!」
2人が並んだ瞬間、なるほどって何だか妙に納得できた。
「んな事知らねーよ」
性格はおいといて…、
スタイル
顔
オーラ
全てが整っている彼と、
「湊叶くんのバカー!」
同じく全てが可愛らしい彼女。
そんな2人が似合わないわけがない。
「…な、愛実ちゃんは、き、桐沢くんの…その…………」
たまらずあたしは口を開いた。
だけど────────────
「あー…こいつは俺の…………」
「幼馴染だよ!」
2人の答えはあたしが想像していたものとは全く違うものだった。
「…え、おさななじみ…………?」