「あ、心音。ごめんな、予想外の繁盛でこっち間に合ってないんだ。だからさ、ちょっと手伝ってくんね?」
家庭科室に行くとすぐに工藤くんが近づいてきてそう言った。
「分かりました…!何をすればいいですか?」
「コーヒーとか入れて、そこの材料切っといてほしい。頼むな」
「分かりました」
あたしはメモに書いてある分のコップを用意し、全てのコップに同じ量だけさっとコーヒーを入れる。
そして次にサンドウィッチの材料であろう、トマトやレタスに手を伸ばし食べやすい大きさにカットした。
ここまでにかかった時間は
─────10分ちょっと。
いつも家では料理してたし、コーヒーはバイト先でよく入れてるし…。
なれてる作業でよかった…。
作業を終え、ほっと一息ついた時。
「「「…す、すげー…!!!!」」」
たくさんの視線を浴びていた事に気づいた。
「心音、お前すごいんだな。頼んで正解だったよ!な、湊叶」
「知らねーよ。俺はお前が呼べっつーから呼んだだけ」
工藤くんが桐沢くんに共感を求めるもいい返事はもらえず…。
と言うか、桐沢くんが褒めてくれるわけないよね…。
「ったく、湊叶はいちいち冷てぇな。ま、いいや。この調子で頑張ろうぜ、みんな」
「だな!」
「柊!ついでにこっちも頼む!」
「こっちもこっちもー!」
「わ、分かりました…!いっぺんには出来ないので順番でお願いします…!」
この後もあたしは一つずつ作業をしていき、気づけば接客もスムーズに出来るようになっていた。



