黙って俺のモノになれ【上】



「あ、はい…!」



「んじゃ、うちら4人で」



「分かりました。ご来場、ありがとうございます…!」



お客様にそう言って、首元につけた小さな黒いマイクに向かって



“真人、4名様案内お願い!”



“りょーかい!!”



中で動き回っている真人に呼びかける。


最初これを渡された時はびっくりしたけど、使ってみると案外楽しくて…。


それに何だか刑事さんみたいでかっこいいなー…なんて。


ちなみにこのマイクを持ってるのは各時間に3人ずつ。


1つはここ…受付担当の人。


2つ目は接客担当の代表者1名…今で言うと真人。


そして3つ目は裏方…つまり料理担当の代表者1名。


そして今ここのマイクを持っているのは……



“…おい。今受付に人いんのかよ”



────────桐沢くんです。



“いえ。今ちょうど落ち着いてるとこですけど…”



“じゃー今すぐこっち来い”



“え、あの、人が来たらどうるんですか…?”



“自分で書いてください、とか書いときゃいいんじゃねーの?とりあえず、こっち人が足んねーんだよ”



“わ、分かりました”



返事をするが早いが、あたしは言われた通りに書き置きをおき、1年A組の隣にある家庭科室に急いだ。