黙って俺のモノになれ【上】



「そうなんですね。それじゃあ、ご一緒させてもらってもいいですか…?」



「大歓迎!そう来なくちゃね!!!」



遠慮がなかったわけじゃない。


むしろ遠慮ばっかりだったけど…優空くんの事だから…。


断っても結局は強引に連れていかれることになる。


それなら最初からお言葉に甘えた方がいいのかなって一応あたしも最近学習したんです。



「あ、でも。今日はそのまま帰る予定だったから成田先輩に外出届出してないですよ…」



「それなら大丈夫!ね、湊叶!!!」



「めんどくせーな…。お前最近人使い荒いんだよ」



「ごめん!今度何か奢るから」



「…思ってもねー事言うなよ」



桐沢くんは最後に何かを呟き、スマホを取り出した。


それを耳に当て、誰かと連絡を取る。


…………きっと成田先輩だと思うけど…。



「…もしもし。今日の優空との外出に女も行く事になったんで。…はい。…それじゃ、失礼します」



前から思ってたけど…。


桐沢くんって普段は冷たいのに、礼儀だけは他の人よりもしっかりしてるよね…。



「よし。じゃあ行こっか!」



「はい…!」



こうして文化祭前日の夜、不思議なメンバーでご飯を食べに行くことになった。