黙って俺のモノになれ【上】











会話がとぎれ、帰るタイミングを失ったあたしと壁にもたれて誰かを待っている様子の桐沢くん。


どうしようかと思っていると。



「え!心音ちゃん?」



遠くから息を切らして走ってくる男の子の姿があった。



「おせー」



「ごめん。ちょっと長引いちゃって!それより何で心音ちゃんがいるの?!もしかして心音ちゃんも?」



と、訳の分からないことを言う男の子…優空くん。



「こいつはたまたま居ただけだよ。つか俺が誘うわけねーだろ」



桐沢くんも優空くんに返事を返すけど…。


あたしは全く話が読めないです…。


『心音ちゃん“も”』?


『誘う』?


どこかに行くのかな、たぶん………。



「そーだよね…。じゃー今から誘おうよ!だめ?」



「好きにしろよ」



「湊叶ありがとう!!!って事で行こう!心音ちゃんも!!」



あたしの頭が混乱している間にも、向こうでは話が展開していたらしく。


珍しい2人組のお出かけにどうやら誘われてしまったみたいです…。



「えっと…どこに行かれるんですか…?」



行くにしても行かないにしても、行き先が知りたい…。



「ご飯食べに行くんだよー!」



そんなあたしの問いに答えたのはもちろん優空くん。