黙って俺のモノになれ【上】



───────………



『待ってよ、湊叶くん!!』



『待てねーし。おまえが遅いんだよ』



愛実と買い物に行った帰り道。


どうしても付いてきてほしいって愛実がしつけーからしょうがなく来てやったけど…。


女の買い物なげー…。


一つの店にどんだけ時間かかんだよ。


昼出かけたはずだったのに外はもうくれぇし。



『湊叶くんのけち!』



『いちいち優しくなんか出来るかよ』



『でもさ。私は他の子とは違うよね?』



突然、愛実が変なことを言い出した。



『…どーゆー意味だよ』



『どーゆー意味って…。そのままだよ?湊叶くんにとって私は特別だよね…?』



『あぁ…。まぁそーなんじゃねぇの?』



俺は何の気なしにそう返した。



『………………ない』



『は?』



『分かってない、湊叶くんは!』



何だよ、突然………………。



『何が分かってねぇんだよ』



意味分かんねぇし。



『どうして気づいてくれないの?わた…しは…………』



『…なるみ?お前何で泣いて………………』



『好きなの…!湊叶くん…。好き、なんだよ…小さい頃からずっと……………』



言葉を遮られた挙句、思ってもみなかった言葉を投げかけられ、俺は驚く他なかった。



『……なに言ってんだよ、愛実。本気かよ…』



『本気だよ。私はずっと…、ずっと湊叶くんだけを見てた。でも湊叶くんはちっとも私を見てくれなくて…。それでもいいって思ってた。でも………やっぱり湊叶くんの好きな人になりたいよ…。だめ、かな?』