黙って俺のモノになれ【上】


慧くんたちは神妙な顔つきでこちらを見ているけど………。


一応教室には来てるわけだし…。


桐沢くんを放っておいて慧くんたちと食べるわけにはいかないよね…。


でも、ひとりで食べることになるし……。







………………どうしたらいいの…?


桐沢くんは来る気配もないし…。






しょうがない…。


1人で食べるしかないよね…。



「湊叶、そいやーなんでこっちのクラスきたんだよ?」



「…ちょっと野暮用」



「その用事済んだのか?」



「あぁ」



「ならいいけどよ!」



そんな桐沢くんたちの声を後ろに、あたしは一人寂しくお弁当を食べた。


慧くんたちの視線をひしひしと感じながら…………。







☆*☆*☆*☆*☆







「心音、いそげ!」



「心音ちゃん早く早く!」



「柊ー!遅れる!」



「ま、まってよ。みんな…………!」



そう叫びながら普通科校舎の廊下を駆け抜ける。


なんであたしたちがこんなに焦ってるかっていうと…………。


次の授業、体育なんです。


そしてあたしはさっきの授業の後片付け当番。


片付けが遅れて………


こうして待ってくれていた皆まで急がせてしまってる訳です……。