「じゃ、今日からピアノアンサンブルの練習始めます!好きに5人ペア作ってね~」
そんな先生の声のあと、あたしのところにやってきてくれるのは
「心音!組もーぜ!」
「あと2人は誰にする?」
もちろん玲弥くんと慧くん。
これに後2人か……。
どうしよう。
3人で辺りを見回しながら、残りのふたりを探していると1人の元気の良さそうな男の子がやってきた。
「俺、ここ混ざっていい??」
「真人!全然いいよ、ってか一緒になろう!」
慧くんが喜んで寄っていったその男の子の名は確か、橘 真人(タチバナ マコト)くん。
クラスのムードメーカーって感じで、すっごく明るいし面白いんです。
でも話したことなかったから、話ができるいいきっかけになりそう…。
「柊心音、だよね?よろしく!俺は橘真人。真人って呼んでもらって構わねぇから!」
「うん、わかった…!真人くん、よろしくね」
「おう!慧と玲弥もよろしくな!」
改めて、慧くんたちにも挨拶する真人くん。
雰囲気が慧くんにすごく似てる。
きっと仲良しなんだろうなぁ、慧くんと。
「よろしく、真人。それよりあと1人はどうする?」
「1人で残ってるやつなんているのかよ…」
確かに…………。
もう皆グループ作っちゃってるよね…。
「春樹は?春樹よぼーぜ!」
皆が半ば諦めている中そう提案したのはもちろん真人くん。
春樹って…………?
「芹沢春樹(セリザワ ハルキ)だよ!」
あたしが理解してないことに気づいたのか、真人くんが再びフルネームでその人の名前を繰り返す。
芹沢春樹……くん…。



