黙って俺のモノになれ【上】



「で、この水素記号Hと塩素記号Clが合わさって………」



そして化学の授業。


化学は数学よりも断然分かる。


だってやっぱり、数字より記号の方がいい…。


そう思いながらちらりと慧くんの方を見ると、爆睡………………。


焦って玲弥くんを見るとちゃんと授業うけてました…。



……まぁ、玲弥くんは寝ることないよね、きっと…。









☆*☆*☆*☆*☆









そしてまた移動の3時間目……。


本当に今日は移動が多いです。


次は音楽。


少し、気を緩められそうです。


そんな時、すれ違った人のは……



「あっれ~?心音ちゃん?」



先輩だった。



「………………翔斗先輩…」



「昨日ぶりだね~。次音楽?」



先輩が出てきたのが音楽室。


このエリアには音楽室しかないから、どう考えてもそれ以外ないですよ………。



「はい………」



「そっかそっか~」



先輩はいつもの調子で言葉を返す。



「こんにちは」



「……こんちは」



そんな先輩に、一緒にいた玲弥くんたちも頭を下げた。



「こんにちは~。キミ達は心音ちゃんと同じクラス~?」



「そうです」



「そうなんだ~。じゃーおれ行くね?ばいばい、心音ちゃんと……」



言葉に詰まった先輩を見て、玲弥くんと慧くんは



「中込玲弥です」



「……溝口慧です…」



そう速やかに自己紹介をした。


にしても慧くん…成田先輩との差がありすぎだよ………。


でも、いい噂聞かないって言ってたもんね…。



「玲弥と慧?ばいば~い」



そんなのも気にせず、翔斗先輩は帰っていった。


なんだか今日は移動も多い上に、寮のメンバーにことごとく会うから、いつも以上に疲れます……。