黙って俺のモノになれ【上】



「てゆーか、今日移動教室多い日だよなぁ…。だりぃ~」



「まぁそう言うなって、慧。心音ちゃん、頑張ろうね」



「そうだね…。慧くん、頑張ろ?」



「おう…。しゃーねぇな!」



こうして、恐らく今までで1番波乱な1日がスタートしたのだった。










☆*☆*☆*☆*☆






1時間目、数学。


担当の先生は担任の透瑠先生。



「いいかー?ここのy=6をこのx=2y+15に代入して求めるんだ。それから後は判別式を利用してだな……………」



……何言ってるのか全然分かりません…。


あたし、数学が1番苦手なんです……。


頑張ってノートはとってるけど、まるで呪文…。


これ、テストまでに理解出来るのかな……。









☆*☆*☆*☆*☆








そして2時間目は化学。


移動教室のため、玲弥くんたちと教室を出る。



「玲弥くんたちって、数学分かるの?」



「完璧ってわけじゃないけど、ある程度は分かるよ。どうかした??」



「あたしさ…全く分からなくて……」



「何だよ、心音!教えてやるよ!」



そう言ってあたしの肩をぽんっと叩く慧くん。


慧くんたちに教えてもらえると嬉しいなって思ってたから、よかった……!



「ほんとに??」



「うん、いいよ。俺ら2人でよかったら」



そう言ってあたしを見る玲弥くん。



「ありがとう…!じゃぁお言葉に甘えさせてもらうね」



「どんとこーい!(笑)」



あたしたちが笑いながら2階の化学教室に向かっていると、



「……心音ちゃん?」



成田先輩とすれ違った。


けど………今、“心音ちゃん”って言った…?