彼女の家を出ると、明るかった空も、漆黒の色に近づいていた。
俺はふらふらと行き先もなく歩き出す。
そして、たどり着いた先は怪しげな繁華街。
ふと正気を取り戻して辺りを見てみると、両腕に女を連れた、いかにもチャラそうな男。
明らかに怪しい雰囲気のBAR。
そして…今日、真莉愛ちゃんに言われた言葉。
“もっとはっちゃけてるかと思った!”
はっちゃけるって、何だよ……。
いま、ここにいるヤツらみたいにたくさんの女を連れてることか…?
こいつらみたいにすれば、俺はもう傷つかなくていい?
それなら、なってやるよ。
こいつらみたいに。
───────………
あれから俺は毎日、夜の街に出ては女をナンパした。
年上、年下、同い年……。
気にせずたくさんの女に手を出した。
学校ではいつもと変わらない真面目な明るい、……真莉愛に嫌われた俺。
夜は、遊びを知った遊び人のおれ。
そして中学を卒業すると、それを周りに隠さなくなった。
だって、全く違う環境に行けるんだ。
隠す必要もないだろ?
こうして俺は……変わったんだ。
こんなふうになってから、余るほど女の子が寄ってくる。
可愛くて、優しくて、寂しさを埋めてくれる女の子がたくさん。
もう、今の俺にはこの生活以外、考えられない。
……真莉愛には…感謝してる。
だって、こんなに幸せな毎日を与えてくれたんだよ?
ひねくれてるって分かってる。
間違ってるなんてこと、ずっと前から分かってる。
こんな事やっても、本当の幸せは手に入らないって。
だから───────────
「………何か、隠してませんか…?」
心音ちゃんの言葉には心臓が止まりそうなくらい驚いた。
本当の俺を見抜かれたんじゃないかって。
まぁ結局………
「…無理してませんか?………優空くん…」
優空のことだったんだけどね。



