黙って俺のモノになれ【上】



伝えないと…!



「あのね、お母さん…」



「ん?なに?そんなことより、誠二朗さん連れてきちゃった♪」



……………え?

連れてきた…?



それってどーゆー……?



「入って~」



「こんばんは、心音ちゃん。裕汰くん」



頭が上手く回らないあたしの目の前に男の人がやってくる。



「ほら、挨拶は?2人とも」



「こ、こんばんは…」



「……こんばんは」



あたしたちは自主的に、というよりは反射的にそう言葉を紡いだ。


きっと裕くんも急すぎて頭が整理できてないんだ…。


でも…そうだよね。






お母さんはこういう人でした…………。




ちゃんとあたしたちの気持ちを伝えなきゃって思ってたけど…どうやら必要ないみたいです。




よく考えると昔から、お母さんは決めたら自分の考えを曲げない人だったな…。