割り切ってる、なんて言葉は見せかけだけ。
結局、裏で誰かが傷ついてる…。
それに……そんな関係が幸せだなんて思えない。
最初の、一瞬の気の迷いでそんな事しちゃって…。
本人たちだって本当は傷ついてるんじゃないかな……って、あたしは思う。
好きな人とはずっと一緒にいたいはずだもん…。
周りの目なんて気にせずに。
どんなに冷たい人だって思う事は同じだよね…?
そんな気持ち隠して割り切ってるだなんて、やっぱりおかしいよ……。
お父さんも、翔斗先輩も、その周りの女の人たちも…
昔、祭で会ったあのチャラい男の人たちも。
もしかしたら…こんな事を思うあたしが1番おかしいのかな…。
今はそれが普通なの…?
もう分かんない…分かんないよ……。
季節は秋でまだそんなに寒くはないはずなのに、あたしには今いる空間がすごく寒くて…。
精一杯縮こまって、寒さをしのぐ。
ああ、1人ってこんなに寒くて心細いんだな…。
そう思っていた時
───ガラガラ
真っ暗だった教室に一筋の光が指した。
「心音!……おい、玲弥!心音ここにいた!」
そう言ってやって来たのは慧くんと玲弥くん。
「…な、なんで………」
「なんでって…。友達だからに決まってんだろ!あんな顔して出ていった心音、放っておけるわけないじゃん!」
「でも…今、授業中じゃ………?」
「俺達には授業よりも、心音ちゃんの方が大事だから。それに1時間くらいどうって事ないよ?」
そんな2人の優しさに、あたしは思わず涙があふれた。
「あ…たし、2人に……嫌われちゃった…と…思って………っ」
あたしの言葉に玲弥くんは驚いた顔をした。



