「………………よ……」
「ん?どした?心音ちゃん」
「そんな事しても誰も幸せになんかなれない!傷つくだけだよ……!」
あたしはがらにもなく、気づいたらそう叫んでいた。
「…………心音?」
「あ…あれ…?あたし…。ご、ごめん…!」
困惑する2人を残してあたしは教室を飛び出した。
「…心音ちゃん!」
「待てよ!心音!」
そんな2人の呼びかけは、あたしの耳には届かなかった。
あたし、何やってるんだろう…。
あんな事二人に言ってもどうにもならないのに…。
ふらふらとおぼつかない足どりでたどり着いた教室に倒れ込むように入ったあたしは、ドアを閉め、その場にしゃがみこんだ。
あたし…最悪だ…。
玲弥くんと慧くん、あんなに優しくしてくれてたのに…。
あんな風に急に叫んで怒って意味わかんないよね…。
絶対嫌われちゃったよ…。
玲弥くんたちなしで、これからどうやって生活していこう……。
1人は…心細いな…。
その時
キーンコーンカーンコーン────
楽しかった日々が終わりを告げるかの様にチャイムが鳴った。
………1時間目、始まっちゃったな…。
もういいや…、ここにいよう。
まさか転校してすぐにこんな事になるなんて思ってもいなかった。
こうなったのも全部…あたしのせいだよね…。
でも…どうしても言わずにはいられなかったんだよ…。
確かに、割り切ってる人同士の付き合いならそれでもいいのかもしれない。
だけどそうじゃない人は……?
あたしと裕くんとお母さんがいたのにも関わらず、他の女の人と遊んでたお父さん。
相手の女の人とお父さんは……
割り切ってたのかもしれないけど、残されたお母さんはたくさん傷ついたって言ってた。
もうこれ以上流せないってほど、たくさん泣いたって……。



