「みーおー。どうしたの?こんなとこに突っ立って…」
「あ、汐梨ちゃん…!」
汐梨ちゃんに声をかけられ、現実に戻されるあたし。
すると、あたしが見ていた先を見て意味ありげにあたしに視線を戻す彼女。
彼女の視線の先には小さくなった朝霧くん。
「なになに~。もしかして心音の彼氏?うち聞いてないんだけど?」
「ち、違うよ!か、かか彼氏だなんてそんな人いるわけないよ…」
「まぁそれもそうか。心音男の子苦手だもんね!」
「うん…!」
実は克服されつつあるんだけどね…。
でも、話すと長くなるからいっか…。
「…だとしても!なんで男の子に送ってもらってるわけ?偶然なわけないよね!」
って思ったけど、これは話すまで帰してくれそうもないし、話すしかないか…。
「えっと、長くなるんだけど…。いいかな?」
「うん!全然いい!ていうかむしろ、早く知りたい!」
「わ、わかったよ。えっとね………」
こうしてあたしは汐梨ちゃんに
お母さんが再婚したこと
それに伴い、転校したこと
その転校先が元男子校で、女子があたし1人なこと
そして彼を含めた6人に守ってもらうことになったことを事細かに説明した。
「………という事なの…」
「なにそれ!めっちゃ羨ましい。でも心音は大変だね…。何かあったらいつでも相談して!そして、うちも心音に報告。実はうちも彼氏できたんだよね~」
え…!汐梨ちゃんに彼氏…?
「あたしも、その話聞きたいんだけど……」
「もっちろん!聞かせてあげるよ。バイト終わりにね!今日時間ある?」
門限は特にないし、予定もない。
「大丈夫だよ」
「よし!じゃぁ決まり。とりあえず…バイト頑張ろ!心音の話もまだまだ聞くからね!」
「うん!」
汐梨ちゃんとゆっくり話すのはいつぶりだろう。
久しぶりにたくさん話せそうだし、楽しみだな…。
「輝さん、こんにちは~」
「こんにちは…」
「こんにちは。今日もよろしくね!」
「「はい!」」
こうしてあたしは、バイト終わりのお話を楽しみにバイトを頑張りました。



