黙って俺のモノになれ【上】



「みーおー。どうしたの?こんなとこに突っ立って…」



「あ、汐梨ちゃん…!」



汐梨ちゃんに声をかけられ、現実に戻されるあたし。


すると、あたしが見ていた先を見て意味ありげにあたしに視線を戻す彼女。


彼女の視線の先には小さくなった朝霧くん。



「なになに~。もしかして心音の彼氏?うち聞いてないんだけど?」



「ち、違うよ!か、かか彼氏だなんてそんな人いるわけないよ…」



「まぁそれもそうか。心音男の子苦手だもんね!」



「うん…!」



実は克服されつつあるんだけどね…。


でも、話すと長くなるからいっか…。



「…だとしても!なんで男の子に送ってもらってるわけ?偶然なわけないよね!」



って思ったけど、これは話すまで帰してくれそうもないし、話すしかないか…。



「えっと、長くなるんだけど…。いいかな?」



「うん!全然いい!ていうかむしろ、早く知りたい!」



「わ、わかったよ。えっとね………」





こうしてあたしは汐梨ちゃんに


お母さんが再婚したこと

それに伴い、転校したこと

その転校先が元男子校で、女子があたし1人なこと

そして彼を含めた6人に守ってもらうことになったことを事細かに説明した。





「………という事なの…」



「なにそれ!めっちゃ羨ましい。でも心音は大変だね…。何かあったらいつでも相談して!そして、うちも心音に報告。実はうちも彼氏できたんだよね~」



え…!汐梨ちゃんに彼氏…?



「あたしも、その話聞きたいんだけど……」



「もっちろん!聞かせてあげるよ。バイト終わりにね!今日時間ある?」



門限は特にないし、予定もない。



「大丈夫だよ」



「よし!じゃぁ決まり。とりあえず…バイト頑張ろ!心音の話もまだまだ聞くからね!」



「うん!」



汐梨ちゃんとゆっくり話すのはいつぶりだろう。


久しぶりにたくさん話せそうだし、楽しみだな…。







「輝さん、こんにちは~」



「こんにちは…」



「こんにちは。今日もよろしくね!」



「「はい!」」






こうしてあたしは、バイト終わりのお話を楽しみにバイトを頑張りました。