黙って俺のモノになれ【上】



「何だよー。面白くないなぁ」



「ふふっ。ごめんね…」



まだ出会って少しだけど、何でか異性が嫌いなのを忘れちゃってるくらいあたしは2人の事が好き。


その思いは毎日確実に増えてる。


恋愛感情とかそういうのとは少し違うけど…。


玲弥くんと慧くんはあたしにとって、大切でかけがえのない、何より大好きな“友達”だって今は胸をはって言える。


最初のあたしからは想像出来ないね…。


でもあたしの中で着実に異性への偏見がなくなってきてるのを感じてるんだ。


玲弥くんたちにも…


あたしと同じように思ってもらえてたらいいな……。











☆*☆*☆*☆*☆












「柊さん?うちのクラスになんか用?」



5時間目が終わり、すぐに教室を出たあたしは隣の棟…総合学科のある校舎へ向かった。



「あ…あの…。あ、朝霧くん、いますか…?」



だめだ…。


やっぱり上手く話せない…。


だいぶ慣れてきたとは思ってたけど、そう簡単に克服できる問題じゃないよね…。



「朝霧…は、さっきの授業も出てなかったけど、どうかし……」



「奏夢ならきっといつものとこだと思うけど。何かあった?」



あたしに対応してくれた男の子の言葉を遮り、そう言うクールな印象を受ける男の子。



「え、えっと、朝霧くんに渡しておいてくれって頼まれたものがあったので届けに来たんですけど…。い、いないなら大丈夫です……。失礼しま…」



「これ、俺が渡しておくから預かる。じゃ」



失礼しました。


そう言って立ち去ろうとしたあたしが手に持っていた小包をさっと取り上げ教室に入っていったクールな男子生徒さん。


朝霧くんのお友達でしょうか…?


任せていいのかな…。


でも、もう持っていっちゃったし…


どうしようもないよね…。


そう思い、朝霧くんの教室を後にした。





──────そういえば、いつものところってどこなんだろう…?





そんな疑問を胸に抱えながら。