そっか…。
あたしの家は普通の家庭だから計り知れないけど、きっとものすごく大変なんだろうな…。
まだ高校生なのにきっとあたしより難しい勉強をたくさんしてるに違いない。
そう思うと、急に朝霧くんがすごく遠い人に思えてきました…。
それにしても、玲弥くんと慧くんは本当に色んなことを知ってる。
どこからそんなにたくさんの情報を手に入れてるの?って聞きたくなるくらい。
あたしがそんな事を考えている間も慧くんの説明は続く。
「あとは…奏夢って強引だし、上からなとこもあるけど根はいいやつだから。慣れるまでは大変かもしんないけど、心音なら絶対大丈夫!いつも通りでいいんだよ。変に緊張せずにさ」
まるであたしが朝霧くんの事が苦手な事を知ってるみたいに話す慧くん。
……いや、“知ってるみたい”じゃない。
確実に“知ってる”んだ…。
きっと玲弥くんと慧くんにはお見通しなんだと思う。
そしてそんなあたしの為に色々助けてくれる彼ら。
そんな2人が教えてくれたアドバイスを無駄にはできない。
変に緊張せずに、なんて出来るかは分からないけど…
「分かった…。出来る限り頑張ってみる。ありがとう…!」
「いーえ。俺達ここの事はある程度把握してるつもりだから。何でも聞いて!」
「うん…!2人がいてくれるからあたしすごく心強いんだ…」
「そう思っててもらえてよかった。俺、最近だんだん心音ちゃんと距離が近づいてるみたいですごく嬉しいんだ」
玲弥くん…。
「俺も俺も!まぁもっと心開いてもいいと俺は思うけどね?」
慧くん…。
「あたしもだよ…!慧くん…それはちょっとずつ頑張るね…」
「本当心音はとろいからなー」
「え…」
「なんて冗談。心音のペースでいいから」
慧くんの急にくる毒舌加減には未だに慣れないけど…
「慧くんならそう言ってくれると思ってた…」



