黙って俺のモノになれ【上】



─────ガチャ



朝霧くんが部屋から出ていったのを確認すると、あたしは急いで準備にとりかかった。


昨日は色んなことに慣れてきて、久々にゆっくり休めたと思ったのに……。


やっぱり朝霧くんに優しさは期待しちゃいけなかったのかな………。


今日からまた、波乱万丈な毎日が始まりそう…。


あたしは準備をしながら1人、そんな事を思った。












☆*☆*☆*☆*☆













「…お、お待たせしました…」



「あぁ、待たせすぎだ。行くぞ」



朝霧くんについていきながらふと時計を見ると、あれから20分が経過していた。


…何だかんだ言って待っててくれてたんだ…。


朝霧くん、優しいのか優しくないのかいまいちよく分かりません…。


だけど………



「俺、お前の歩幅に合わせるとかいちいち面倒な事しねぇからな。ちゃんとついてこいよ」



この強引な感じはすごく苦手です…。



「はい…」



「あ、それと今日の昼はお前んとこ行けねーから。俺の事待ってんなよ」



「分かりました…」



お昼、一緒しなくていいんだ………。


それじゃぁ今日は、玲弥くんたちとお昼ご飯一緒に食べさせてもらおうかな…。





その後も、歩幅の大きい朝霧くんに小走り気味で必死についていき……



「じゃーな」



「…は、はい………」