【楓side】
「あー今日も疲れた」
「遅い。っつーか、湊叶がいねぇ！優空お前遅れてきたんだから連れてこいよ」
「何だよ、部活なんだからしょうがねぇだろ。そう言うお前が行けよ、奏夢」
「また始まった。本当奏夢と優空は仲がいいのな悪いのか分からないな ……」
今日も騒がしく始まった反省会という名の集まり。
最初は仲良くなるために、という目的だったのだが………
「…湊叶、連れてきた」
「またかよ…。どうせまた雑談ですよね？」
そう、今となってはただの雑談会に過ぎない。
俺もやる必要はないと思うんだが…
「じゃぁ今日は～、トランプしよ～」
「またですか？」
「俺も飽きました、翔斗さん」
「まぁそういうなって～。湊叶と優空は釣れないなぁ」
「まぁまぁ。落ち着けよ、皆。トランプでも何でもいいよ、俺は」
俺も歩結に賛成だな。
なんだかんだ言って楽しいから、別に何も言わない。
改めて、俺は西宮楓。
あまり喋らないから、クールで無口だと思うかもしれないけど、実はそうでもなかったりする。
クールや無口ってより、人見知りやシャイと言った方が正しい。
と、俺は思ってる。
あー…けど、高校入って仲良くなった安達 瑠依（ｱﾀﾞﾁ ﾙｲ）には“ツンデレ”だとも言われたな。
そもそも“ツンデレ”ってなんだ…。
瑠依と言えば今日───────
