黙って俺のモノになれ【上】



確かに、優空くんは何も問題なんてなさそう。


どうして一人部屋に…?



「聞くところ、優空が頼み込んだらしいんだよね。1人部屋にしてほしいって」



優空くんが…?


誰よりも友達が多くて、みんなといるのが好きそうなのに…。



「確かにそれは謎だな…。でもまぁ優空にも優空なりの事情があるんじゃない?」



「うん。そこら辺は俺も詳しく聞いてないんだ」



優空くん…なんでだろう…。



「そして最後に歩結先輩と楓先輩の二人。あの2人はしっかりしてるでしょ?だから他の人たちのまとめ役って形で一人部屋らしいよ。だから心音ちゃんもあの2人は警戒しなくても大丈夫だと思う」



「先輩たちはしっかりしてるもんな」



「そっか……。あたし玲弥くんたちのおかげで色んなこと知れてる…本当にありがとう」



玲弥くんたちがいなかったらきっと、あたしは乗り越えられていない。


色んな事を教えてくれるから…


どんな時でも一緒に居てくれるからあたしは少し強くなれる。


頑張ってみようかなって思える。


まだまだ遠慮はあるけど、いつかありのままの自分を玲弥くんたちに出せるといいな。


そんな思いを込めてあたしは2人に今までで1番の笑顔を浮かべた。



「心音さ、最近よく笑うようになったよね」



「うん、すごく嬉しいよ」



そう言ってもらえてよかった…………。



「もっと頼っていいんだからね。俺らはずっと心音ちゃんの味方だから」



「当たり前だろ!」



「二人とも本当に本当にありがとう…!」



何だか最近少しずつ玲弥くんたちとの距離が縮まってる気がする。


少し前のあたしだったら考えられなかった…。


あたしの中で何かが変わり始めてる。


そう感じた1日だった。