黙って俺のモノになれ【上】


謎多き先輩です……。



「おはよ、心音!」



「心音ちゃんおはよう」



自分の席について、カバンの中から教材を取り出していると玲弥くんたちが登校してきた。



「あ、おはようございます…!」



「心音さー、そろそろ敬語やめよーよ!まだ俺ら信用できない?」



「無理に、とは言わないけどね」



…………そうだよね、これからずっと同じクラスでやっていくわけだし…。


ずっと敬語って言うのもおかしいか…。


かと言ってこれを逃したらタイミング見失っちゃいそうだし………。


玲弥くんたちなら大丈夫だよね。



「心音?」



あたしがあまりにも反応しなかったからか、慧くんが顔をのぞき込んできた。


…………ち、近い…。



「あ、あの…じゃぁ敬語、やめます…。それと、慧くんちょっと近いです…」



「あ、ごめん!てか早速敬語じゃん!」



「まぁ徐々に慣れてくれればいいよ。無理しない程度にね」



「…うん」



こうして少し玲弥くんたちとの距離が縮まりました。


あ、そういえば……



「あの…聞きたいことがあるんだけど…」



「ん?なに?」



「西宮先輩知ってる…?」



あたしがそう聞くと玲弥くんたちは顔を見合わせて驚いた顔をしていた。



「知ってるけど…どうかした?」



「あ、うん…。今日は西宮先輩が担当の日なんだけど、いまいち掴めなくて…。どんな人なのか教えて欲しい…です…」



「楓先輩!?あの人はめっちゃかっこいい人だよ」



そう答えたのは慧くん。


それにしても西宮先輩がかっこいいってどういう意味だろう…。


確かに、顔はかっこいいけど………。


そんな感じじゃなさそうだよね、話し方的に…。


そんなふうに疑問に思っているとそれを見た玲弥くんが説明してくれた。



「かっこいいって言うのは、なんて言うんだろ、きどらなくてクールだから?そういう、性格的な面でだよ」



「そうなんだ………」