【心音side】



翌日、朝の支度を終えて西宮先輩を待っているのですが…………。


来る気配がありません。


時間過ぎてるのに……


何かあったのでしょうか…?


心配になって部屋を出てみるとあたしの部屋の扉の横に寄りかかっている西宮先輩がいた。



「に、西宮先輩…?」



あたしが恐る恐る先輩に声をかけると



「おはよ」



こちらを見てそう言った。



「あ…おはようございます…。ずっとここにいたんですか…?」



「あぁ。声かけて急かしちゃわりぃと思って」



……そういう事だったんだ。


西宮先輩、すごくいい人だな…。



「……ノックした方がよかったか?」



反応を示さないあたしを不信に思ったのか先輩が少し遠慮気味に尋ねてきた。



「あ、いや…!そうじゃなくて…。先輩いい人だなって思って…」



って、うわ………。


あたし何言ってんだろ。


こんな事急に言われても困るよね…。



「………………………」



失敗しちゃったな……。


その後も何とか会話らしきものはしたけど…


西宮先輩は『へぇ』とか『そうか』とか


あまりこちらを気にしてないようでした。















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ようやく教室につき、西宮先輩に頭を下げると先輩は何も言わずに自分の教室へ向かいました。