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あたしと純は流行りの歌を立て続けに歌い、1時間ほど経った時ようやく少し休憩を挟んだ。


2人で一時間歌いっぱなしだと、さすがに喉がやられてくる。


あたしは冷たいメロンソーダを一気に飲んだ。


「そういえばさ、今日は海の命日だな」


ふいにそんな事を言われ、あたしはキョトンとして純を見つめた。


「海……?」


「あぁ」


純は遠い目をするように天井を見上げた。


あたしはリビングで歩の両親が会話していた時の事を思い出す。


海って、夏休みの計画じゃなかったんだろうか?


海は人の名前?


命日って事は、もう亡くなっている人?


次々と疑問が浮かんでくるけれど、純に直接聞くことはできなかった。


純の話方からすれば、海という人は歩とも近い存在だったことがわかる。


「そ、そうだな……」


あたしは曖昧な返事をした後、話を逸らせたのだった。