俺は優しくマホの肩を抱きしめた。


自分の元の顔も歩の顔も嫌いじゃなかったけれど、やっぱり学年1の純の顔がほしいと、俺はずっと思っていたんだ。


売春して金を稼ぐときにマホを選んだのは全くの偶然だった。


学年内でも人気のマホなら、いい金になると思って選んだだけだった。


それが純の好きな女で、純の見た目をいただくチャンスになるなんて、思ってもいなかった。


「歩の事なんて忘れて、俺と付き合おうよ」


俺がそう言うと、マホは頬を真っ赤に染めてうつむいてしまった。


こう見て見ると本当にいい女だ。


純として飽きるまでこの女と付き合ってみてもいいかもしれない。


「色々あって混乱してるから、ちょっと考えさせて」


マホはそう言うが、結果は目に見えていた。


「もちろんだよ」


純の見た目をした俺は優しくほほ笑んだのだった。








END