〈それは、天狐だな。〉 『天狐…狐の神格化した妖の事よね。』 〈天狐はこの地から天に昇った妖。 譲葉…君の父君だヨ。〉 え、あの狐が私の? 一度だけお母様と夢に出て来た男の人。 私と同じ金色の髪と瞳をしてた。 〈天の神は滅多に地上に降りられない。 譲葉に会いに来たんだろーネ。〉 『…来るの遅いわよ(笑)』 それでも、私の両親は 私をちゃんと愛してくれていたんだと。 嬉しかった。