〈なきむしちゃーん!?〉 『う……何よ…。』 天狗の声で意識が引き戻される。 〈効いてきたみたいだネ? アタイの毒がサ!もうあの子、死ぬヨ??〉 毒……? 〈アタイが吸血した時に めーいっぱい注ぎ込んだからネ♡〉 あー……だから、こんなにクラクラするんだ。 キィン!! 〈ヒッ!?〉 天狗が刀を振ると何も無い所で止まった。 〈……弱点見ーっけ。〉 今迄無かった覚の額に角が生えていた。