「残念ながら俺じゃないんですよね。 穴塞いだの譲葉なんです。」 ……いや、なんでそれ言うの? 案の定、視線が一気に私に向けられる。 「おい……何故塞様と?」 「部屋から出なければ良いものを……。」 ヒソヒソと私の事を悪く言うのが聞こえ、 眩暈がする。 「ゆず……『最低ね……コイツらもアンタも。』」 塞の言葉を遮って宗家の屋敷に走った。