彼女が消えた場所を呆然と見つめる。 妖気を探ってももう感じない。 『……さっきの言葉どういう意味なの?』 " ユズリハ様…生きる事を諦めないで下さい。" " 貴女様が解放される事を祈っております。" 『解放……。』 私が?何から?? 人間から?それとも…………。 空が暁色に染まる。 黄昏時の時刻を知らせる鐘が 遠くに鳴り響いていた気がした。