君がくれたもの



幸せだな。

「大輝とデートしたい。」

ぽつりと溢れた本音に

自分でも驚いていると、

「…は?」

私以上に驚く大輝。

何だか照れくさくなって、

「何よ、嫌なの?」

と頬を膨らませながら言うと

笑いながら、

「んーん、すげぇ嬉しい。」

と無邪気に笑う大輝にドキッと高鳴る胸。

赤くなった顔を近くにあったクッションに顔を埋めて隠していると、

「どうしたの?照れてるの?」

と言う大輝の色っぽい声に

鳴り止まない鼓動。

チラリと大輝を見ると、

「照れてるの、大輝じゃん。」

笑いながら言っていた。

だって、
大輝顔真っ赤。

「…かわいい。」

気づけば、勝手に体が動いていて、

大輝の頬にキスをしていた。

こんなの初めてだ。

赤くなった顔を手とクッションで隠していると、

ぐいっと掴まれた腕に驚いて顔を上げると、

チュッ

と口付けられた唇。

思わず目を見開く私に移るのはいたずらに笑っている大輝の顔。