「…だってさ、大輝。」
え?
顔を上げると同時に開いた扉の向こうには、
涙を流す、大輝とお母さん。
なんで?
そう思う間もなく私は大輝に抱きしめられた。
その瞬間、今まで泣かないよう我慢してた涙が壊れたダムのように流れ出して、
大輝にしがみつくようにして泣き続けた。
だけど、ハッとした時には、気付けば私は大輝を押していた。
「…私に触らないで。」
もう遅いってわかってはいるけど、
だめ。
「…この子は、大輝の子じゃない。」
偽りが口から出てくる。
…こんなこと言いたくない。
震える唇。
体。
ごめん、ごめんね。
「…日菜子。」
お母さんの声に顔を上げた時、
パシンッ!
ビンタをされた。
ビンタされた頬に手を当ててお母さんを見上げると、
怒りで震えている体。
目には涙が溜まっていて、


