「あれー?おかしいね!
涙なんてとうに枯れたはずなのに!」

壊れたようにずっと永遠に話し続ける私。

「…日菜子。」

大翔の声に顔を上げると、

悲しそうに大輝を見つめる大翔。

「…日菜子は大輝が目を覚まさなくても大輝だけを思っていられる自信があるか?

他の人に揺らがないか?」



「当たり前でしょ?」

大輝の手を握って言った私に、

「…大輝にお前が眠り続けてる時に
【日菜子を忘れろ。】

って言ったんだ。」

「…は?」

「いや、最後まで聞け。」

と制止されて聞き続けると、

「【俺は日菜子じゃないとダメなんです。

【日菜子は寂しがりやだから俺がいないと悲しむ。】

【どんな時でも日菜子の帰る場所になりたいんです】

って、力強い目で言ってた。

日菜子は大輝と同じように大輝を思えるか?」

そういった大翔。

大輝そんなこと言ってたんだ。