こんな軽い付き合い方をしていた自分に嫌気……。
なんだか気まずくて頭を下げた。
だけど、頭上から聞こえたのは翔太先輩の弾む声色。
「ごめん。俺が悪かった。仲直りのためにデート行こっか?」
悪びれ無い笑顔で首を傾げた。
この状況で、デートの話?
こんな人だと思ってなかったよ…。
翔太先輩の言いなりになるのは、もう限界‼︎
「はぐらかさないで‼︎翔太先輩を好きになったあたしがバカだった‼︎だから……別れたい…っ‼︎」
ハッキリ言いかけた時………。
右手首を物凄く力強く握り締められた。
キリキリして痛いっ…。
「へぇ〜…そんな言い方するんだ?来いよ」
「ちょっ、待って下さい‼︎痛いから離して‼︎」
「暴れるお前が悪いんだよ。嫌なら大人しくしろ」
「…っ、なんで…」
なんで、こんな目に遭うの…。
ただ、別れたいだけなのに。
そして、無理矢理連れて来られた場所は体育館倉庫。
冷たい床に、バンッと押し倒された。
誰か……助けて‼︎