ジッと2人のやり取りを見ていたあたしに、ぐっと成績表を突き付けられた。
成績表には〝高槻晃椰〟とハッキリ名前が。
「成績。そこそこ上がった」
「えっ‼︎見て良いの?」
晃椰君が頷き、そっと成績表を開いた。
すごい‼︎
全部、50点越えだ‼︎
「新太君と同じで今回、赤点ないんだね‼︎すごいよっ‼︎」
「はぁ〜?新太と一緒にすんなよなぁ……でも」
「うん?」
「今回はお前のおかげだ。…ありがと、な…」
成績表で口元を隠し、照れ臭そうに言った。
晃椰君が素直だ…‼︎
「…っ‼︎なんで、お前が顔赤くなってんだよ‼︎」
「そっちこそ‼︎耳まで真っ赤だけど⁉︎」
「うるせーな‼︎早く帰れよ‼︎」
ぐっと背中を押される。
触れられたら、もっと熱い……。
最近、晃椰君が側にいると全身がぶわっと熱くなる…。
おまけに、ドキドキしちゃう。
こんなんじゃ、晃椰君のこと好きみたいじゃん‼︎
絶対に好きじゃないんだから‼︎