家まで送ってくれるって聞かなかったけど、さすがに申し訳ない。
だから、送ってもらうのは駅まで。
これだけでも十分嬉しいからね。
家に帰っても部屋で1人、晃椰君の言葉や表情を思い出してしまう。
家族関係がうまくいってないんだ…。
きっと無理してる。
でも、部外者のあたしにはどうする事も出来ない。
歯痒いな〜………。
その後、学校で会っても晃椰君はいつも通り口喧嘩を吹っ掛けて来るだけ。
ほんと、いつも通りに。
今日だって、廊下であたしをバカにするんだから‼︎
「うわ〜‼︎お前、メガネなんて掛けて真面目ちゃんモードですか〜?」
「違う‼︎調子悪くて、コンタクト入らなかったの‼︎」
「へぇ〜。目悪いんだ?メガネ貸せよ」
「絶対ヤダ‼︎取り上げてバカにして笑うクセに‼︎」
「おー。分かってんじゃん‼︎」
なんて、廊下で追っ掛けられて無駄な労力使ったし……。
もう、晃椰君ってよく分かんない‼︎