顔を覗き込めば、気まずそうに目を逸らす。
俯いたまま叶芽の瞳が揺れた。
「あたし……晃椰君の彼女でもないし…。ほら‼︎送ってあげたり…そうゆうのって彼女にやるモノじゃない?」
「へぇ〜。そうなの?」
「ええっ⁉︎そ、そうじゃないの…かな?」
「俺が好きでやってんだから良いだろ?細かい事気にすんな…」
頭を撫でれば、紅く染まる頬。
こっちまで照れるって……。
「やっぱり晃椰君は、女心分かってない…」
「知らねーよ…。女心なんて」
「そうゆうことされると、あたし勘違いしちゃうよ〜?」
「勝手に勘違いしとけ。バーカ……」
「やっぱ、性悪…」
くだらない口喧嘩して、くだらない事で笑って。
気付けばいつも近くにいる。
文句言いつつも、コイツの隣が居心地良いっぽい…。
彼女作るのは、まだまだ後で良いや。
今の俺は、今が一番楽しいから。