風に靡く黒髪を指で押さえたアイツは「あっ」と立ち上がった。
「あたし用事思い出した‼︎ちょっと待っててね‼︎」
「あっ…おい‼︎どこ行くんだよ‼︎」
俺の言葉を無視して旧校舎から出てった。
アイツの言う通りに待つこと約15分。
戻って来るなり超笑顔で俺に、何かを投げ渡して来た。
「…ジュース?」
「オレンジジュース好き?何が良いか分からなくて、完全にあたしの趣味だけど…」
「お前マジで買って来たの⁉︎」
「うん。優勝したら飲み物奢るって約束したでしょ?」
小首を傾げて、ふわっと微笑む。
いつもと違う素直な雰囲気のコイツにのまれそう……。
「ほら〜‼︎冷たい内に飲んでよ‼︎」
「ありがとな。でも、俺奢られてばっかなの嫌なんだわ」
「へっ⁉︎ちょっ、どこ行くの〜‼︎」
「お前は大人しく待ってろよー」
逆ナンを避けつつ、大賑わいの出店を物色。
食料調達して、涼しい風が通る旧校舎に戻った。

