性悪男子の甘い毒




1年生がダブル優勝するのは、ミスコン始まって以来初らしい。


かなり盛り上がって写真撮られ放題だ。


きっちり、焼き肉食べ放題券貰ったんで文句ねーけどな。



ただ、めんどくさ過ぎる事に女の子が今まで以上に寄って来る。


「晃椰君‼︎この後の文化祭、一緒に回りませんか⁉︎」

「え〜‼︎ズルイ‼︎あたしと一緒に回るでしょ〜?」

「ごめん。俺この後、友達と回るから〜…」


なんて、テキトーな嘘をつく。


そして人混みに紛れて逃げた。


そんな時に、ふと見付けた男子勢に囲まれてる叶芽。


さすがに可哀想だな…アレ。


目が合った瞬間、泣きそうな顔したアイツの腕を引っ張った。


無意識的に………。


なんで、こんなカッコ良い事してんだろ…俺。



文化祭の人混みを抜け出して、旧校舎まで来た。


ココなら騒がれないで済む。


「ありがとう‼︎晃椰君‼︎ほんとに助かった〜‼︎」

「仕方ねーよ。今回は、お互い様って事で…」

「ミスコンのパワーってすごい…」


旧校舎の階段に、2人で座り込んだ。


秋特有の少し冷たい風が通り抜ける。