なんて考えてたのに‼︎


数日後の放課後。


未央に強引に連れて来られた体育館には、新太君と晃椰君の姿が。


「叶芽。今日、バスケ部休みなんだって。体育館使い放題‼︎」

「未央…。嘘でしょ……」

「せっかくだから、シュート練しなよ‼︎じゃあ…あたしはバイトなんでお先に」


裏切り者〜‼︎


未央、バイトなんてしてないでしょ⁉︎


「同じく‼︎俺もバイトなんで〜♪」


新太君も目が嘘ついてる‼︎


2人とも、さっさと体育館から出てってしまった。



完全に、2人きり………。



面倒臭そうに、バスケットボールを器用に回す晃椰君と目が合った。


「お前と2人とか罰ゲームかよ…」

「こっちの台詞よ‼︎バスケのシュートぐらい入るし」

「じゃあ、入れてみ?」


投げ渡されたバスケットボール。


テストで10回中1回しか入らないんだよ?


もちろん、リングにも掠らずボールが床に落ちた。