既に外は真っ暗で、スマホの時刻は20時を過ぎてた。
誕生日に1人とか虚し過ぎじゃん。
もし、俺が一方的にアイツのこと責めなきゃ隣で笑っててくれたんだろうな……。
なんて、都合良過ぎか。
マンションが見えて来ると、エントランス前に女の子が1人で立ってた。
そして背格好や、仕草ですぐに気付く。
「叶芽……。叶芽‼︎」
「あ…晃椰…」
「お前こんな時間になんで…っ‼︎」
「どうしても会いたかったの…。だって、今日は晃椰の誕生日だから…」
言葉と共に俺を見上げる瞳からは大粒の涙。
指先で涙を拭い、すかさず抱きしめた。
「ごめん。叶芽のこと信じてやれなくて……本当にごめん…」
「あたしこそ…っ、晃椰のこと傷付けてごめんね…」
「確かに傷付いた。でも、俺もお前を傷付けたからお互い様だろ?」
「うんっ…。晃椰ぁ…」
ぎゅっと俺にしがみ付き、声を上げて泣く。
やっと叶芽に触れられた……。
腕の中が愛しい。

