性悪男子の甘い毒




久しぶりに2人で帰る夜道。


夏特有の蒸し暑い空気が俺らを包むけど、繋いだ手は離したくない。


笑顔で楽しそうに話す叶芽は可愛いけど、気に食わない……。


「それでね〜、菊池先生が面白くって‼︎」

「…ふーん」

「あと、菊池先生がねっ…」


口を開けば、ずっと先生、先生、先生って。


さすがに頭にキて、叶芽の頬をぎゅっと摘んだ。


「ふぇっ⁉︎」

「お前の…叶芽の彼氏は誰?」

「晃椰、だよ?」

「分かってんじゃん。それなら、他の男の話すんなよ」

「他の男って、塾の先生なのに…んっ」


喋り続けるピンクの唇を塞ぐ。


キスでもすれば、もう俺のことで頭いっぱいだろ?


「…晃椰。ご、ごめんね…」

「次はちゅーだけで済ませねーからな」

「うんっ」

「嬉しそうな顔すんなよ、バカ…」


そんなところが可愛くて堪らない。


また、そっと手が繋がれた。


なんか最近は、俺ばっか叶芽のこと好きみたいな感じする。