何時間も4人でずっと笑ってた。


この空間も、時間も大好き。


「ったく、もう転校騒動すんじゃねーぞ‼︎」

「何回もしねぇよ‼︎」

「…つーか、時間8時過ぎてんじゃん‼︎未央ちゃん送って帰るわ‼︎」

「ほんとだ‼︎晃椰君、ありがとねっ」


ふと、現実に引き戻された。


あたしも帰らなきゃ……。


新太君と未央を見送り、帰る準備を始めるとパシッと手首を掴まれた。


「晃椰…?」

「…ごめん。帰ってほしくないって思って…それだけ」

「今度、泊まりに来ても良い?」

「叶芽なら大歓迎だ」


しゃがんであたしに目線を合わせ、ゆっくりと重なる唇。


幸せ過ぎる…。


「もう離れるなんて言わないでね?」

「言わねー。絶対に。叶芽も言うなよ?」

「当たり前だよ」

「約束、な」

「…うんっ」


もう一度、重なった唇が約束の証し。



晃椰がいないとダメ…なんて、ただ甘えてるだけかもしれない。


だけど、それでも良いんだ。


あたしの好きな人は、全部包み込んでくれるからね。