性悪男子の甘い毒




翌日は伶士さんの家から学校に行った。


家に置きっ放しの教科書とかあるけど、足りないのは叶芽に見せてもらおう…。



「叶芽。教科書見せて?」

「えっ、また〜?さっき、英語の教科書も忘れてたよね?」

「仕方ねぇだろー。受験生だから、ちゃんと家で勉強してんだよ」

「だからって忘れ物してたら意味無いでしょ‼︎もう……」


呆れつつも、机をくっつけて教科書を広げてくれる。


教科書に走り書きされてる叶芽の字すらも可愛く思う。


「…ねぇ、晃椰」

「なんだよ」

「ほんとに忘れ物?」

「疑ってんの?叶芽のクセに生意気〜」

「違うよ‼︎なんとなく……思ったこと聞いただけ」


なんて、俺から目を逸らして言う叶芽には全部お見通しなのかもしれない。


だけどなー………


「俺、家出してんだよね」とか軽く言えねぇじゃんか。


「大丈夫だから。気にすんな」

「うん…。何かあったら相談してよ?」

「分かってるよ」



これから俺はどうするか、まだ分からない。


でも、お前の優しさが心強い。