性悪男子の甘い毒




それから、廊下で晃椰が美希ちゃんと話してる姿を度々見掛ける様になった。


その度に、情けないくらい嫉妬する……。


あたしってこんな器の小さい女だったっけ?



「さっき、購買で美希に会って連絡先交換した。アイツなら別に良いだろ?」

「わざわざ、あたしに言わなくても良いのに…」

「彼女だし伝えとくべきかなーって思ったんだけど」


なんでこんな冷たい言い方しちゃうの‼︎


晃椰はあたしに気を使ってくれてるだけ……。


すると、あたしの机の上に置かれたパックのミルクココア。


「それ、お前結構好きだよな?やるよ」

「奢ってくれるの?」

「だって、最近の叶芽…なんか元気無く見えるし。なんか悩んでんなら言えよ?」

「…うん。ありがとう。晃椰」

「あ、やっと笑った。そっちの方がお前らしいわ」


いつもは毒突くクセに、こんな時はくすぐったい程優しい。


飲み慣れた購買のミルクココアも、いつもより甘く感じた。


きっと、晃椰の優しさのおかげ。