性悪男子の甘い毒




そんな事があった翌日の朝。


寝付けなくて見事に寝坊したよね…。


結局、授業に出たのは2時間目の物理の授業から。


「叶芽、おはよっ。大丈夫?」

「おはよう。大丈夫だよ…」


心配してくれる未央に作り笑いで返すしかなかった……。



休み時間、眠りから覚めた晃椰が隣の席のあたしに気付く。


「あっ…叶芽だ。お前いつ来た?」

「晃椰が夢の中にいた時で、ついさっき」

「ふーん…。体調わりぃの?」

「ううん‼︎そんなのじゃないけど、さ…っ」


ぐいっと顔の距離が縮まり、額に当てられた晃椰の手のひら。


そして、優しい笑顔。


「熱、無いっぽいな。無理すんなよ〜」

「余計なお世話ですぅー」

「目の下にクマ作ってるヤツに言われたくねーよ」

「化粧で隠し切れなかったの…。仕方ないでしょ‼︎」

「こういう時ぐらい素直になれよ。ブース」


コツンと頭を小突かれる。


深掘りしないのも、晃椰なりの優しさだ。


胸が痛い。