【叶芽side】
着慣れ過ぎた制服に身を包み、通い慣れた高校へと繰り出す。
やっと、あたしも3年生になった。
高校生活最後の年。
少し寂しい響きだね………。
「叶芽〜‼︎おはよ♪」
「あっ、未央‼︎おはよ〜」
背中から話し掛けて来た、朝からものすごくご機嫌な未央さん。
教室に着き、それとなく聞いてみる。
「今日の未央すごくご機嫌だね‼︎なんか良い事あったの?」
「ふふっ…見て‼︎昨日いきなり新太がくれたの‼︎」
未央の右手薬指に、キラリと輝くシルバーリング。
あたし達の周りで人気のアクセサリーブランドの物だ。
「未央ちゃん、これからもずっと俺の側にいてね……だって〜‼︎超照れるし…」
「良かったね〜‼︎新太君、未央のこと大好きだもん」
「これからもさ、ずっと一緒にいたいよね。叶芽だってそうでしょ?」
「もちろん‼︎」
晃椰の隣はあたしのモノだから。
誰にも渡せないよ〜‼︎