街灯に照らされる冬の夜道。
吐く息も白くて寒いはずなのに、暖かいのは晃椰が側にいてくれるおかげ。
寒そうにマフラーに顔を埋める横顔が可愛い。
「うぅ〜…寒っ。お前よくそんなスカート短く出来んな」
「短くないよ〜。普通だよ」
「もっと伸ばせよ、丈」
「女子高生の特権なので無理でーす」
「俺の前だけで良いじゃんか。ブス…」
強めの口調が一転、弱い声。
なのに、握られる手は強さを増す。
「妬いてくれてるの?」
「やっ、妬いてねぇよ‼︎黙ってても、お前モテねぇから安心してるわ」
「あっそ。じゃあ〜、3年生からもっとスカート短くしよう‼︎」
「…っ‼︎悪かったよ‼︎妬くからやめて下さい…。お前モテたら、俺困る……」
寒いせいか照れてるのか耳赤いよ。
こうやって、たまに素直さ見せてくれるんだもん。
好きで、好きで、堪らないの。
「大丈夫だよ。あたしは晃椰だけ」
「よくそんな小っ恥ずかしい台詞言えんな」