性悪男子の甘い毒




大浴場から部屋まで戻る距離でも、そっと俺の手に指を絡めてくる叶芽。


風呂上がりで暑いんだけど、そんな仕草が可愛くて……。


文句言えねぇや。



「晃椰〜‼︎テレビ何見る?」

「俺もう眠いんですけど……」

「ええっ⁉︎せっかくのクリスマスデートだよ⁉︎お泊りなんだし、夜更かししようよ」

「1人でどうぞ。俺、寝る…ぐぇっ」


俺の首に腕を巻き付けて攻防戦。


結局、折れた叶芽が隣に敷かれた布団に潜った。


つーか、いじけた…?


「いじけんなよ。ブース」

「いじけてないもん‼︎バーカ‼︎」


完全にいじけてんじゃねーか‼︎


だけど、この後に叶芽がどうなるか俺は知ってる。


付き合って半年以上経つしな。


「晃椰…。起きてる?」

「起きてるよ」

「晃椰の方、行っても良い?」

「寂しくなったんだ?」

「うん。…なんか、側にいたくて」


こんな時に限って素直になるんだ。


俺が布団をめくれば、叶芽はおとなしく隣に寝っ転がった。