【叶芽side】



窓から見える景色は、見るからに寒そうなグレーの空。


マグカップに淹れてもらった温かいココアを一口飲む。


あったか〜い………。



「全然、分かんねーよ。ブス」

「痛っ⁉︎なに⁉︎八つ当たり⁉︎」


せっかくリラックスしてたのに、額にバチッと容赦無いデコピン‼︎


あたし、これでも一応彼女なんだけど⁉︎



只今、冬休み前のテスト対策のために晃椰のお家で勉強中。


放課後寒い中来たから、あったまってたの。


「やべぇ…。数字全問不正解」

「嘘⁉︎晃椰はどこが分からないのー?」

「どこが分からないかすら分からない。もう俺、致命的」

「自覚してるなら最初から勉強しなさいよ…」


相変わらず、晃椰は勉強不得意。


得意気にペンを回して眉間にシワを寄せてる。


まつ毛長いし、鼻高いし……。


黙ってたらイケメンだよね…ほんと。


「お前も、俺に見惚れてる暇あんなら数学教えろよ」

「はっ、はぁ⁉︎見惚れてないし‼︎」

「へぇ〜。それは残念」


ニヤッと意地悪な微笑み。


うぅ〜………嫌いじゃない‼︎