性悪男子の甘い毒




向かい合わせで乗った観覧車は、ゆっくりと高く登っていく。


だんだん街並みが遠く見え、夜景がすごくキレイ…。


「乗るの初めてだっけ?」

「うん‼︎ちょっと怖いけど、楽しいね〜」

「俺、叶芽の横座ろうかな」

「うわっ‼︎晃椰、ちょっと待って‼︎揺れてるから〜‼︎」


わざと揺らして楽しんでるよね⁉︎


こうゆうとこ、ほんとに性悪‼︎


意地悪な笑顔で、あたしの横に座りぐっと距離が近付く。


「狭いな」

「じゃあ、戻れば良いでしょ…」

「さっきみたいに揺れるけど。どうする?」

「ヤダ‼︎動いちゃダメ‼︎」

「叶芽に頼まれたら言うこと聞かなきゃな」


晃椰の大きな手が、あたしの少し冷えた手を包む。


恥ずかしい……。


つい目を逸らし、外を見ると多分もうすぐ頂上。


2人きりの密室はドキドキするよ…‼︎



「ベタにキスでもしてみる?」

「へっ⁉︎ほっ、本気⁉︎」

「本気。わがまま聞いてやったお礼ってことで」


頬を撫でる優しい指先と、重なる唇。


このまま時間が止まれば良いのに…。


なんて、初めて思った。